広げることとし、その一回目の観測を今年一月〜三月に実施しました。その結果を図一に示します。
<図1>洋上大気と表面海水中の二酸化炭素の圧力差分布

棒グラフ表示は、海洋が二酸化炭素を放出している海域では上向き(白抜き)、海洋が二酸化炭素を吸収している海域では下向き(陰影)として示しています。
この観測では、東太平洋赤道域に比べて、二酸化炭素の海洋から大気への放出量が少ないとされていた西太平洋赤道域においても、東太平洋赤道域に匹敵する強い放出域が観測されました。
これに引き続き四月〜六月にかけて東経一六五度線沿いの北緯三二度〜五〇度(亜寒帯域)の観測を行いました。図2に一〜三月と四〜六月の観測結果を併せて載せてあります。一〜三月の観測と同様に、四〜六月の観測海域の南部でも吸収域となっていました。ところが、水温の低い北部(北緯四五〜五〇度)では、二酸化炭素の強い放出域となっていました。
<図2>東経165度線に沿った大気と海洋の二酸化炭素の圧力差

これらの強い放出域の存在は、これまでの東経一五五度までの観測では捕らえられなかった興味深